2010年12月アーカイブ

保険で前歯のブリッジ

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前歯の6本ブリッジ 保険適応のレジン前装冠です。

この患者さまは良く噛めないからとご紹介で来院されました。
初診時右上3番は残根状態でその上から321の入れ歯が入っています。
奥歯にも欠損があるのでそちらにも入れ歯で歯をつくっていれば理解出来るのですが
なぜか前歯3本だけの設計でした??

まず3番の根の治療をやり直して土台として使える様にしてから
③21①②③のブリッジにしています。
審美的になりましたね。
前歯が入れ歯と言うのは心理的にもイヤなものだと思います。
可能であればブリッジもしくはインプラントで仕上げたいと考えます。
下もとぎれとぎれの入れ歯が入っているのですが
根の治療をやり直してブリッジにしてあげれば
この患者さまは入れ歯を使わなくてもOKになるでしょう。

患者さまにストレスを与えないないデザインを心掛けております。

矯正治療中の虫歯

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矯正治療を始めるにあたり
虫歯の治療、歯ぐきの処置は済ませておくのが基本です。
しかしながらレントゲンでも発見出来なかった虫歯
歯が重なっている所にある虫歯はレントゲン透過性が悪くなり、カリエスと気付かない事もあります。
矯正で歯を移動して初めてわかる事も多々あります。

写真の症例も前歯の重なりを取ったら歯の間が虫歯になっていました。

矯正専門医院では虫歯の処置が必要になると
矯正医院でワイヤーを外し
一般歯科で虫歯の治療
再び矯正医院でワイヤーのセットとかなりの手間と時間のロスが生じます。
矯正医と一般歯科医との連携が出来ていない場合はなおさらですね。

当医院では矯正と同日に虫歯の治療も可能ですので時間のロスは一切ありません。

他医院で矯正中の患者さまにももちろん対応いたします(笑)

矯正 叢生症例

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上の前歯のねじれ(winging)と下の前歯の重なりを気にされて来院されました。
典型的なアゴの大きさと歯の大きさの不調和による叢生ですね。
すでに左上3番は八重歯だからと、抜歯されています。
3番はすべての歯の中でもっとも長い根をもつとても丈夫で大切な役割を持つ歯です。
アゴの誘導のカギになる歯です。車のハンドルの様な役割を持ちます。
八重歯だからと言って安易に抜く選択をしないで下さいね。

オールセラミックス

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前歯4本のオールセラミックスです。
修復前にホワイトニングで明度を上げています。

この患者さまは前歯の見え方をとても気にされていました。

写真は試適の状態です。
充分機能的で以前に比べると、デザイン 色とも格段に優れていますが
もう少し被蓋(長さ)が欲しいという事で再製となりました。

納得いただけるまで何度でも造り変えます。
患者さまの満足が一番大切ですね。

ラミネートベニア&ダイレクトベニア

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歯の表面を一層だけ削り、セラミックのシェルを張付ける修復法をラミネートベニアと言います。
付け爪の様なイメージです。ちなみに爪も歯も表層はエナメル質で出来ています。

対して、表面をいっさい削らず直接レジンを築造して歯の色、形を変える方法をダイレクトベニアと言います。

写真の患者さまは左上2番をラミネートベニア
左右1番をダイレクトベニアにて修復しています。

美しさでは明らかにラミネートが有利なのですが、とにかく一切歯を削りたくない、でも白くしたいと言うご要望でしたので
まず全歯ホワイトニングをしてから
左右1番をダイレクトベニア 歯は削りませんので多少厚みが出てますね。
左上2番は補綴されてましたのでやり替えをお薦めしましたが、
とにかく削りたくない、でもブラックマージンは消したいとの事でしたので
セオリーとは違いますが、最少の削除量ですむラミネートベニアで仕上ています。

プロービング  歯周基本検査

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歯と歯肉のすき間を歯肉溝といい、歯肉溝の深さ 骨までの距離を歯周ポケットといいます。
健康な歯肉ではだいたい2mm前後です。
ここに汚れが溜まっていると、歯肉は炎症をおこし腫れぼったくなり
汚れにカルシュウムやリンが付着して歯石となります。
歯石にしてしまうと歯ブラシでは歯石を取る事が出来ず
歯石がバリアーとなりポケット内部はバイ菌の温床になります。
やがてバイ菌は歯を支えている骨をも侵食して行きます。
これが歯周病の反応ですね。

歯周病の予防には定期的な汚れ落としが絶対に必要です。

歯科医院での汚れ落としは
超音波の振動を用いて汚れを剥離するスケーリング
歯肉に隠れた根の部分を研くルートプレーニング(SRP)
PMTC 機械的な磨き
ここまでが歯周基本治療と言います。

全てのステップの前に歯周基本検査が保険治療では義務付けられています。

プロービング ポケットの深さの測定。
歯の動揺度
歯肉の出血
PCRスコア みがき残しがどれ位あるか
等ですね。

逆に言うと

プロービングをしないと保険では歯周病の治療は一切出来ない事になっていますし、データを残す事はとても重要です。

チクチク不快ですがお付き合い下さいね(笑)
コンプライアンス大切です。

ホワイトニング  タッチアップ

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ホワイトニング タッチアップの流れを示しています。

この方法は診療室にいらして頂き30分程待合室にて行う方法です。
一般的に言われるオフィスホワイトニングではなく
ホームホワイトニングの延長の様な感じになります。

ホームホワイトニングの効果は時間に比例します。
当然長い時間トレーを装着できれば、白くなるスピードもはやいですが
なかなか時間の取れない患者さまもいらっしゃいます。
そんな時、タッチアップは有効ですね。

上の写真は術前

まん中が装着時
通常ホームホワイトニングには10~20%の過酸化尿素をもちいますが
タッチアップ時には45%の薬剤を使います。
歯肉に接触すると、多少火傷様の症状がでるため専用のレジンで歯肉を保護してから
ホームホワイトニングで使っているトレーを使いてホワイトニング。

下が術後になります。
わずか30分で違いが出ますが、ベースにホームである程度色が抜けている事が条件になりますね。

一番短時間で白くするのはやはりオフィスホワイトニングです。

ハイブリッド・セラミック

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左上6番のハイブリッドです。

口の大きさにもよりますが、笑った時6番までは見えると言われています。
特に普通に会話している時は、下の奥歯よりも上の奥歯の方がよく見えますね。
お口の中に銀色がのぞくと、とても年齢を感じてしまいます。
現在はメタルフリーの修復が主流ですので、金属を使っているのは何年前に治したの?
と言う感覚ですね。
逆に歯の色が白く健康的であれば、とても若々しく見えます。
アンチエイジングにも歯の白さ、輝きは重要です。

保険の前歯 レジン前装冠

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左上1番右上12番の保険での被せ物、レジン前装冠です。

セット後1~2年はキレイです。
しかしながら表面がレジン(プラスチック)で出来ているため強度がありません。
毎日のブラシッシングで細かいキズを付け、ツヤを奪い、着色して行きます。
以前のブログで下の前歯ではすぐにかける、減ると書きましたが
上の前歯ではかみ合う部分がフレームの金属なので強度的には大丈夫。
ですが、金属イオンの流出による歯ぐきの着色はある程度覚悟しなくてはなりません。

経済性重視の修復ですね。

前歯のセラミック

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左上1番のオールセラミックスです。

1週間後にお嬢様の結婚式があり、前歯をどうにかしたいと来院されました。
しかしながらあまりに時間がないため、初診時に前歯の間の虫歯を治し
後日左上1番を仮歯にしてブラックマージンを消しました。
ここまでが限界でしたね。。
みなさん余裕をもってご予約下さい(笑)

無事に結婚式も終わり、時間的な制約がなくなりましたので
じっくり根の治療のやり直しをしつつ、ホームホワイトニングをして頂き色を白くしています。
あと見え方も少し気になったので、切端を修正してスマイルラインを整えています。
ホワイトニング後の色に合わせてセラミックをセットしました。

やはり透明感、輝きが素敵ですね。

前歯にハイブリッド?

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左下1番のハイブリッドによる修復です。

やはりセラミックに比べると輝きが弱く、微妙な色合わせが出来ません。
通常前歯にはあまりハイブリッドはお薦めしないのですが
この患者さまは、かみ合わせが深く通常ではほとんど下の前歯が見えず
審美性はあまり重要視しないとの事でハイブリッドで仕上げました。
では、保険の歯でもイイじゃないか?とお考えの方も多いかと思いますが
下の前歯は機能咬頭(良く咬む場所)が切端で、保険の歯では白い部分がプラスチックで造られている為すぐに削れる、もしくは欠けて金属面が露出してしまうのですね。
ハイブリッドは90%以上セラミックの粒子ですので頑丈です。

入れ歯  金属床

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入れ歯の違和感に悩まれる方は多いと思います。
保険の入れ歯はレジンで出来ているため強度をだそうとすると厚くなり
かなり大きな物がお口の中に入っている感じがします。
金属床はフレーム部分を金属でつくっている為、うすくても強度が出せます。
また金属には熱伝導性がありますので、熱いものは熱く、冷たいものは冷たく感じられ
より自然な感覚でお食事が出来ます。

自費の治療では、ただ単に保険治療のものと構成材料が違うと言う訳ではなく
ステップごとに最高の精度が出るように製作して行きます。
時間、回数もかかりますが全ては、使いごごちの良い入れ歯の為なんです。

この患者さまは、3軒歯医者さんを変えましたが満足にかむことが出来ず悩んでいたところご友人の紹介で来院されました。
完成した入れ歯を装着した瞬間

「わぁ~キレイ」

とおっしゃて頂きました。もちろんしっかり咬める様になりました。

インプラント

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左下6番部のインプラントです。

中間歯欠損(両わきに歯がある)の場合は選択肢がたくさんあります。

入れ歯にするのか
ブリッジにするのか
インプラントですね。

どれもメリット、デメリットがありますが
一番歯に優しい選択はインプラントですね。
両わきの歯を一切傷つけませんし、オーバーロードもさせません。

何よりご自分の歯と同等な使い心地が得られます。

ホワイトニング  タッチアップ

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10代の頃当医院で矯正され終了から10年が過ぎました。
現在も定期的にクリーニングに通って頂いている患者さまです。

一番上の写真はホワイトニング前。
この患者さまはホームホワイトニングを行いました。
真ん中の写真がホワイトニング終了から6ヶ月の写真です。
充分白くキレイなのですが、若干後戻りがみられましたので当日待合室にて30分程時間を頂き、タッチアップのホワイトニングを行いました。
術後の写真が一番下です。
写真では分かりずらいですが実際はかなり白く透明感が出ました。

普通に生活していれば、歯は着色していきます。
着色性のお茶ですとかコーヒーを飲まない方はいらっしゃらないと思いますので(笑)
よくホワイトニングしても戻ってしまうのでしょう?と聞かれます。
何もしないで長い時間が経てばそうかもしれません。
ですが定期的にクリーニングを行い、多少色が変わったなと思った時にタッチアップを行えばすぐに色は戻ります。
この患者さまは、オフィスでのタッチアップですがホームホワイトニングを1~2日して頂ければOKです。

メンテナンスをして行けばずっと白い歯のままですね。

当医院は矯正治療のみでなく、ずっと通って頂ける、口もとの事はなんでも相談できる医院でありたいと考えています。

精密印象

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シリコンによる精密印象です。
歯を削ったライン=被せ物とのつなぎ目=マージンライン です。
しっかりとマージンがわかりますね。
その下に続く歯肉溝(ポケット)も印記されています。
補綴物はマージンがしっかり合っていることが一番大切です。
技工士さんはこのマージンラインが欲しいのです。
しっかり出してあげないといけませんね。
良い技工物が出来上がりません。

セラミックによる修復にはシリコン印象以外考えられません。

リップバンパー

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リップバンパーです。

下顎の奥歯をもっと奥に移動させたい。
移動までは望まないが、前に出ない様ホールドしておく。
下顎の歯列の拡大。
奥歯の整直(アップライト)。
口腔周囲筋の活性化、再教育。

等を期待して使用します。
おもに、夜間寝ている間だけ装着していてだきます。

とてもシンプルな装置ですが効果は絶大です。
特に口輪筋が刺激され、引き締まった口もとになりますね。

根の治療のやり直し ラバーダム~仮歯Tek

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根の治療のやり直し / 感染根管処置と言います。

根の先に病巣があるのがレントゲンで見つかった。
なんとなく異和感があり、咬むと痛い(歯根膜炎)。
歯ぐきの上の方から排膿している。
自覚症状のある、無しに関わらず冠の被せ換えをする。

等の場合に行います。
以前のブログにも書きましたが
当医院では根の治療時、上顎の前歯以外では唾液による細菌感染を防ぐ為
ほぼ100%ラバーダムを装着させていただいております。
保険診療でも当然だと考えています。

写真は一連の流れですね。
冠を外し感染歯質を除去すると、ラバーをかける部分が残らない事もよくあります。
レジンにて隔壁をつくり
ラバーをかけて根の治療のスタート。
仮歯を装着して次回まで過ごして頂きます。
治療中の前の歯はコア/ 土台まで入ったところです。

保険制度上は冠は2年間もてば良い事になっていますが
これは最低ラインの話であり、2年でダメになる治療はあり得ないと考えています。

当医院では自費治療の被せ物に関しましては10年間の保証をお付けしています。


徹底した感染予防、無菌的処置、バランスのとれたかみ合わせの付与
などを考慮して治療を行っているからこその自信の10年保証ですね(笑)

ブリッジ  ハイブリッドセラミック

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左下⑤6⑦のブリッジです。
ハイブリッドでつくっています。
まだ治療途中ですが、なんとなく完成のイメージが出来てきたところです。
この患者さまは
上の前歯の見え方、出っ歯な感じをどうにかしたいと来院されました。
下顎のみ10ヶ月ワイヤーを入れていただき
歯の傾きの整理とかみ合わせの高さを上げました。(バイトアップ)
現在、上の前歯は仮歯TEKの状態です。
左下4番もやり替えなのですが、矯正後の保定(動かないよう安定するまでおさえておくこと)中で裏側にワイヤーが入っていますので、もう少ししてからになります。
あと、左上6番もどうにかしたいですね。

前歯に関しては圧倒的にセラミックが人気ですが
4番より奥の歯は逆にハイブリッドを選ばれる方が多いです。
セラミックに比べると多少レジンの要素が入り、輝きが劣りますが扱い易く
価格もセラミックの約半額の6万円とバランスも良いですね。

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すずき歯科・矯正歯科医院 院長 鈴木 茂行
http://www.suzuki-ortho.com/

すずき歯科・矯正歯科医院
院長 鈴木 茂行

【経歴】
1988年
日本歯科大学(東京校)卒業
1988~1993年
日本歯科大学矯正学教室
1993~1995年
目黒区審美歯科勤務
1995年
鈴木歯科・矯正歯科医院

【所属学会】
・FACE
(The Foundation for Advanced
Continuing Education)
 USA矯正学コース修了
・日本歯科臨床研究会矯正学インストラクター
・日本矯正歯科学会
・日本口腔衛生学会
・日本先進インプラント医療学会

【趣味】
サーフィン
お神輿