2011年10月アーカイブ

ミニマム・インターベーション MI

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左下7番の詰め物がとれたとnet経由で来院されました。
前の歯医者さんでは白い詰め物では弱く、かけてしまうからとゴールド・インレーを勧められたそうです。確かにゴールドイイです。ですがこの患者さまは白く仕上げたいのですね。ハイブリッド・インレーにしたいと来院されたのですが、とにかく歯を削りたくないと言うことでしたので
自費のCRにて仕上げました。強度もツヤも保険とは別物です。
また、悪いところだけとる治療をMI(ミニマム・インターベーション/最少の侵襲)といいますね。

ブライダルに向けて

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10月に挙式を控えている患者さまでした。
7月に初診で来院されました。
顎が痛い、口が大きく開けられないといったTMDがあり
歯をキレイにする前に顎の痛みをとる治療を優先しました。前の歯医者さんでは「かみ合わせが悪いからしょうがない」で済まされていたそうです。。
ある程度しっかりした咬合をつくり細かな虫歯の詰め替えを行いました。
あと1ヶ月余裕があればもっと素敵な口もとに出来たのですが。。
でも喜んでいただけて私も嬉しいです(笑)

ご結婚おめでとうございます。

大宮歯科医師会学術講演会

10月29日(土) 大宮歯科医師会学術講演会に参加させて頂きました。

「なぜ今、歯科医師による口腔がんの早期発見が必要か」
講師 片倉 朗先生
    東京歯科大学オーラルメディシン・口腔外科学講座教授

以下 抄録です。

日本において口腔がんによる死亡者はがんによる死亡者の中で14番目に位置しています。
しかし、厚労省の人口動態統計によると口腔がんの罹患率は30年前と比較して2倍に増加し
2015年には現在の約1.6倍に増加することが予測されています。欧米先進国では口腔、咽頭癌の死亡率が2003年から減少傾向を示していますが、日本で増加傾向を示している事は口腔を守備範囲としている歯科医師にとって憂慮すべき事態です。2009年にFDIでは「あらゆる口腔医療専門職は口腔がんの早期発見と患者教育において重要な役割を担う」と宣言しています。
口腔がんの早期発見は歯科医師の責務であり、私達は国民に早期発見の重要性を啓発し、定期健診では歯・歯周組織のみならず口腔粘膜全体を見渡す眼をもつことが必要です。

口の中にガンが出来ることを知らない方が多いようです。歯科でのガン健診では"歯"にガンが出来るのかと考えている方が多いのだそうです。
歯科の診療所は一般医科の標榜科開業診療所に比べ圧倒的に多く、私達が粘膜面の異変を感じ取れる眼を持ち早期発見ができれば患者さまのQOLに貢献できますね。

オール・セラミック

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右上1番 ジルコニアフレーム+オール・セラミック です。
以前はメタル・ボンド(金属フレーム+セラミック)が入っていました。
あまり色が合ってなく
時の経過と共に歯と歯ぐきの境目が黒く目立つ様になってしまっています。
根の再治療後、ファイバーコアにして
all-ceramic setしています。
色、透明感、輝き 最高です。
セメントアップ直後の写真なので歯ぐきが多少傷ついていますね(反省)

審美歯科

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現在、金の価値が上がっていますが
歯に金を入れるのが流行っていた時代があります。
現在の様に白い金属と言われるジルコニアや硬質レジンが無く
貴金属による修復が主体だったためですね。
実際、ゴールドは生体親和性も貴金属の中で1番ですし、適度な柔らかさがあり
色を気にしなければ現在でも、とても良い修復物になります。
ナソロジー学派では臼歯部は全てゴールドのアンレーで製作していましたね。
さすがに現在ではポーセレンになっていますが。。

この患者さまは前歯部はセラミック、臼歯部はハイブリッドで仕上げています。
とても健康的で素敵な口もとになりました。

歯の色を測る器械 VITA Easyshade Advance

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被せものや詰め物の色を決める作業を、シェード・テイキングと言います。
このシェード・テイクがなかなか難しいんですね。
患者さまの歯の色は一人ひとり違いますし、個々の歯の色も違います。
そして1本の歯でも全部同じ色ではなく、グラデーションがかかっています。
その為、DRの第一印象でベースとなる色を決め、細かな違いを技工士さんに指示を出して造って頂くのですが、歯の色調、明度は本当に微妙な差で印象が違ってきます。
患者さまには大変申し訳ないのですが、シェードが合わず再製作になることも少なからずありました。
そこでこの度、DRの錯覚を少しでも少なくするために
vita easyshade advance を導入致しました。

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こんな感じで色を教えてくれます。
世界基準のVITAシェードですから、安心感がありますね。
easyshadeとても良いです(笑)

内藤正裕先生講演会

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2011/10/16(日)
私の敬愛する内藤正裕先生の講演会に行って参りました。

"インプラントを抱え込むということ"
「樽いっぱいの汚水にスプーン一杯のワイン」を注いだところで
樽いっぱいの汚水には何の変わりもない。
インプラントや審美の講演会で、
何か出来るようになるとおもってはいけない。。
では、流行に左右されない基本的な臨床の知識と技術を
身につけていないと、どういうことになるか。。
「樽いっぱいのワインにスプーン一杯の汚水を入れると、樽いっぱいの汚水になってしまう」
手をつけるだけ、罪作りだ。

と、パンフレットにあります。
毎年参加させて頂いてるのですが、今回はテクニカルな話は少なく
インプラント抜きで歯科臨床は成り立たなくなっている感がある現在
どのようにインプラントと向き合うのかというお話しを多面的にしていただきました。
いつもながら、とても考えさせられるご講演でした。

歯科修復は、どんな形であれ異物を生体に置いてきてしまいます。
身体は異物を排除する働きを分子レベルでは行っています。
生体に嫌われない範囲ないでベストを尽くすしかないと。。

あなた達が造ったものはどこにでもあるものだ。
あなた達が壊したものは、ここにしかないものだった。    by Charlos 1世

にならない様に。。

かみ合わせの再構築

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60代の患者さまです。
下顎骨骨折の既往があり、初診時はかみ合わせが安定していませんでした。

人のかみ合わせは、本来上下顎のバランスの安定した、リラックス出来る位置で咬める事が理想です。専門用語で中心位(CR)と言います。
また上下顎の歯が最大に当たっている状態を中心咬合位(CO)と言います。
本来CO=CRの位置関係が理想ですが、歯並びは人それぞれであり、よく咬もうとすると
どうしても最大で歯がぶつかる場所(CO)に顎は誘導されます。
CRとCOのズレが少しであれば、口腔周囲筋の補正機能により何も問題は起こりませんが
余りにバランスを逸脱していると、顎関節症であったり慢性的な首、肩の凝りですとか、不定愁訴を引き起こします。
矯正治療はある意味CO=CRを確立する為に行うものとも定義出来ます。

さてこの患者さまは骨折修復時に適当な位置でボルト止されてしまい
上手く咬めない状況でした。
矯正はご希望ではありませんでしたので、補綴にて咬合の再構築を行いました。
初診時に比べると、とてもキレイで安定したかみ合わせになりました。
これからはもっと歯ぐきをキレイにしてもらうべく働きかけですね(笑)

前歯のCR(コンポジットレジン)

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前歯のCR充填です。
前歯のコンタクトカリエスにはCRでの修復が基本ですね。

当医院でも毎日の様に行う一番多い処置ではないでしょうか。

CR 基本的な処置なのですが
仕上がりは術者のテクニックで大きく変わる処置でもあります。
どれだけキレイに仕上げられるか。。
毎日挑戦です(笑)

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すずき歯科・矯正歯科医院 院長 鈴木 茂行
http://www.suzuki-ortho.com/

すずき歯科・矯正歯科医院
院長 鈴木 茂行

【経歴】
1988年
日本歯科大学(東京校)卒業
1988~1993年
日本歯科大学矯正学教室
1993~1995年
目黒区審美歯科勤務
1995年
鈴木歯科・矯正歯科医院

【所属学会】
・FACE
(The Foundation for Advanced
Continuing Education)
 USA矯正学コース修了
・日本歯科臨床研究会矯正学インストラクター
・日本矯正歯科学会
・日本口腔衛生学会
・日本先進インプラント医療学会

【趣味】
サーフィン
お神輿